寄稿文
紀行文
寮内だけでなく寮外の方との大切な交流の機会の一つである熊野寮祭。せっかくなら普段は関わることの難しい方に寮祭パンフレットの寄稿文をお願いしたい。今年、私たちパンフレット責は現京都大学副学長でいらっしゃる川添信介先生に依頼することに決めた。この春はまだ寒さの残る中、私たちの入学を祝いにきてくださったくらいだし、寮祭の開幕も祝ってくださるだろうと踏んだのである。
丁寧に執筆依頼のメールを作成し先輩に見ていただいた上で送信した。 「無効なメールアドレスです」 ……方々さがしまわって得た唯一のメールアドレスだった。
私たちは川添先生がいらっしゃるかもしれないと聞き、附属図書館4階の事務局を目指した。(川添先生は学生・図書館の担当でいらっしゃる。)4階へ続く階段に掲示された「関係者以外立ち入り禁止」の表示は目に入らなかったので、エレベーターでのぼった。ごうんごうんごうん……うぃーん。認証などは要らなかった。職員の方が声をかけてくださり、川添先生と連絡を取りたい旨を伝えた。「こちらにいらっしゃることはありませんし、居場所も分かりませんねぇ。」学生の入るところではないとやんわり注意を受けて、さくっと去った。
次にねらったのは、なんとなく大学のこと全般を扱っていそうな感じのする国際高等教育院である。「全学部共通科目の先生方の情報しか取り扱っておりません。」一応先生方の連絡先一覧を見せて頂いたが川添先生の欄はなかった。専門のほうなら分かるかもしれない。私たちは文学部の窓口へ急いだ。「川添先生は、今は文学部ではなく理事の所属なのでこちらでは分かりません。学生課へいってみてはいかがですか。」学生課、いかにも学生のお願いに対応してくれそうな課だ。職員の方は優しい声をしていらした。「こちらではちょっとわからないですねぇ……本部の方にいらっしゃるのかしら……」
(^ω^)本部建物前(^ω^)
- 警備員さん「どういったご用件ですか。」
- パンフ責「かくかくしかじか。」
- 警備員さん「そうですか。しかし本部への学生の立ち入りはできません。学生課へ行ってみてはどうですか。」
- パンフ責「学生課へ。」
私たちはお礼の言葉を残して帰寮した。 そんなわけで、今年の寄稿文はありません。
2017年 熊野寮祭パンフレットより引用