寄稿文

毎度お引き立て頂きありがとうございます。琵琶湖疎水対岸の早起亭です。秋もだいぶ深まってきた今日この頃です。開店前の午前3:30頃対岸の皆様の熊野寮を見回すと不夜城のごとく灯りが煌々とつき、寮生が研究、勉学に励んでおられるのがわかります。午前4時のオープンを過ぎたあたりから教授のようなKさんのカレーうどんや新寮生のおかーちゃんうどんを作っています。

ニッコク
 50年ほど前の話です。当時、聖護院学区では夏休みになると小中学生のソフトボール大会が町別対抗で錦林校にて開催されていました。その頃は兄弟3人から4人は普通で、各町内はじゅうぶんチーム編成が出来ました。私の蓮華蔵町東部も必ず夏休みになると、年長の中学生が音頭を取り、寮内の小中学生を集め「朝、ニッコク10時集合!」と声をかけました。「ニッコク」とは今の熊野寮東側のフットサル場のことです。そこで小学生は中学生にノックの嵐を受け野球を覚え、優勝を目指しました。
 そのころから熊野寮がありました。町内の長老の話によりますと熊野寮のあたりは「ニッコク」と呼ばれる飛行機工場があり、それで近隣の人たちはそう言うらしいです。真実の程は確かでないです。

寮食のうどん
 昨年の夏まで寮食としてうどん(和そば・中華そば)を納品していました。一食当たり通常の1.5倍の量目がありました。寮食は格安で美味だとお聞きしています。さらに、調理設備は新しくはないですが衛生管理は大手企業の産業給食レベルで大変きちんとされています。以前勤務されていたH管理栄養士さんは特に厳しく、納品時はうどんを「1個、2個、3個、・・・・・・・・115個、116個」と数え終わるまで帰してもらえませんでした。Hさんは永年勤続により大学の計らいにより褒章を受けられ、先の天皇陛下に御拝謁されたと聞いています。これも寮生を思っての賜物だと思います。

KMN48?、バキューム
 以前熊野寮で存在していた女子学生や思しき人たちのKMN48?・バキュームのダンスのクオリティと精度の高さは驚きでした。熊野まつりや、私のところのうどんまつりに寸志で出演してもらい感激しました。あまりに素晴らしく、私は友人と年甲斐もなく花束をもって11月祭のステージに駆け付けました。

 地域にオープンな熊野寮イベントに取り囲まれ、開催されています。近隣の人たちも熊野寮に対する印象は依然と比べかなり変わってきたと思います。顔の見える関係ができて寮生の方たちの話や首長も耳を貸す方も増えてきたと感じます。昨今、この地域も高齢化が進みました。万一災害の時など助け合えることが出来たらと思います。

ところで前のくまの祭の山中先生の似顔絵は届いたのでしょうか?

2019年10月
早起亭店主 谷口秀弥

2019年 熊野寮祭パンフレットより引用